11月29日夕方、加納重雄議員の仲介で、小浜環境創造局下水道施設部長と、300Bq/kg 以下の汚泥焼却灰をセメント化する件の話し合いを行いました。(今回の話し合いは、この件に限定しています。)
問題の発端は、11月9日の読売新聞記事。この記事によれば、横浜市が率先してセメント会社にセメント材料として300Bq/kg以下の灰を流通させようとしているように読めます。
・横浜市がなぜ300Bq/kgならOKと判断したのか
・トレーサビリティーは確保できるのか
・セメントが300Bq/kgになるのか
という素朴な疑問を説明して頂きました。
回答は、
・セメント会社(太平洋セメント)から、汚泥焼却灰は製品材料の1%未満であり300Bq/kg以下ならクリアランスレベル(つまり製品で100Bq/kg)なので受け入れるという申し入れがあった。(市からの依頼ではない)
・セメント会社側が出口でクリアランスレベルであるかを計測しているので、市としては問題ないと考える。
・現状、汚泥焼却灰は2000Bq/kg程度なので、まだ300Bq/kg以下になるには時間がかかる。
・放射線量は、横浜市の負担で計測、結果はHPで公開している。
・セメント会社へは、お金を出して引きとってもらっている。
・本件は、記者発表ではない。
・詳しくは、常任委員会の議事録(12月末か1月早々に公開になる予定)。
また小浜部長から、太平洋セメントの資料
http://www.taiheiyo-cement.co.jp/news/news/pdf/110602.pdf
を頂きました。この資料では、製品の中のセシウム134,137、ヨウ素131を計測しています。
とりあえず、300Bq/kg という数字は横浜市が判断したのではないことがわかりました。
しかし。
最近の太平洋セメントの製品の放射線量は、0.04~0.07μSv/h(0.350~0.613mSv/年)。
追加の被曝を1mSV/年以下にするのが目標ですよね?
これだけで、1mSV/年近くになってしまいますよね?
クリアランスレベルの100Bq/kgとの関係は?
クリアランスレベルって本当は何?
などなど、わからないことがまた増えました。
追ってまた議論したいと思います。
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http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/surprise/20111109-OYT8T00325.htm
【神奈川】汚染焼却灰をセメント材料に、横浜市が方針
横浜市は8日、汚泥処理施設に保管している放射性セシウムを含む汚泥焼却灰について、セシウム濃度が安定して1キロあたり300ベクレル以下になれば、セメントの原材料として資源化する方針を決めた。
市環境創造局によると、放射性セシウムを含む汚泥焼却灰は、北部汚泥資源化センター(鶴見区)と南部汚泥資源化センター(金沢区)の2か所に計5034トン(10月末現在)が保管されている。
同局は、セメントに含める汚泥焼却灰は全体の1%程度と見積もっており、「1キロあたり300ベクレル以下なら、原材料として使用しても問題はない」と判断。セメント会社との間で交渉を進めている。南部汚泥資源化センターに保管中の汚泥焼却灰のセシウム濃度は、10月27日の測定で、1キロあたり1990ベクレル。同局は「安定して2000ベクレルを下回るようになってきた」としている。セシウム濃度が300ベクレル以下に落ち着いてからセメントの原材料として引き取ってもらう。
セシウムを含む汚泥焼却灰を巡っては、市は9月上旬、南本牧廃棄物最終処分場(中区)への埋め立てを検討していたが、周辺住民が不安を訴えていることなどから計画を凍結、処理が大きな課題となっている。
(2011年11月9日 読売新聞)
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